日本ユニセフ協会の誕生や歴史とは

社会

日本ユニセフ協会は2011年に設立された公益財団法人で、国際連合児童基金ユニセフのユニセフ日本委員会の役割を担っています。
ユニセフ国内委員会は世界の先進国と地域にある現地組織で、現在のところ日本を含む34の国や地域にあります。
日本ではこのユニセフ協会が唯一のユニセフ国内委員会で、民間向けのユニセフを代表する組織に位置づけられます。
日本にはもう1つユニセフ東京事務所が存在しますが、こちらは国際連合児童基金ユニセフ直属の組織です。
ユニセフ東京事務所は政府機関向けに存在しており、日本政府との交渉などをメインに行っています。

日本ユニセフ協会は国連組織には属さない存在

日本ユニセフ協会はあくまでも民間で、ユニセフの名前はついていますが、国連組織には属さない存在です。
非政府組織の民間窓口ですから、寄付金が100%世界中の子ども達に役立てられるという認識は間違いです。
日本ユニセフ協会は、募金により集められたお金の一部を差し引いてユニセフ本部に拠出しています。
これは募金の最大25%まで活動実施費用に割り当てても良いという、協定に基づく拠出です。
つまり、寄付金が100%ユニセフ本部に拠出されないのは当然で、民間組織なことから運営費は自ら賄う必要があるわけです。
ここに誤解を招く原因があるといえますが、収支報告は公開済みで内訳も詳細に公表されていますから、具体的にどのような運営が行われているか誰でも確認できます。

日本ユニセフの成り立ち

そんな日本ユニセフの成り立ちは戦後にまで遡り、1949年に占領軍司令部内に設けられたユニセフ駐日代表部をルーツとします。
戦後の復興に取り組む当時の日本は支援のお世話になる立場で、日本全国からユニセフ駐日代表部にお礼が寄せられました。
しかし毎日のように届くお礼は整理が追いつかず、財団法人日本国際連合協会に支援が求められることになります。
財団法人日本国際連合協会の呼びかけによりボランティアの女性が集まり、ユニセフ代表部で数ヶ月にわたる奉仕活動が続けられました。
この活動はユニセフへの継続的な協力の申し出に繋がり、任意団体として1950年に日本ユニセフ協会が誕生したのが始まりです。

2003年にはユニセフ本部への拠出金が1億ドルに到達

やがて財団法人化を目指す気運が高まり、1955年に財団法人へと改組することが決まります。
1960年代に入ると、募金に協力する参加校は1万校以上になり、更に広く認知されるようになります。
1970年代には年間募金額が1億円、テレビでのチャリティーキャンペーンと、ますます募金の規模や活動が広がりました。
その後も地道な活動が続けられ、2003年にはユニセフ本部への拠出金が1億ドルに到達して、すべての国内委員会の最高額を記録しています。
2011年の公益財団法人化に至ったのは、3月11日に発生した東日本大震災によるところも大きいです。
同年の4月に内閣府の認定を受けて公益財団法人へと移行していますから、とてもスピーディーだといえるでしょう。

日本ユニセフ協会を批判する一部の人たち

このように、日本ユニセフ協会には善意や純粋な貢献の気持ちから組織が誕生したルーツと、堅実に積み上げられてきた実績や歴史があります。
近年のそれも一部だけを見てネガティブに捉えたり、批判する人も少なからずいますが、これまでに子どもの支援で貢献してきた事実は変わらないです。
実際に命が救われたり、健康や食事、教育が改善した子どものいる国や地域は少なくないので、誰も募金活動が無意味や無価値ということはできないでしょう。
もし自分が困窮している子どもで、世界の誰かが手を差し伸べてくれたと考えたら、感謝する余裕が生まれたり希望が見えてくるはずです。

日本ユニセフ協会への寄付は金額を問わない

そうした日本ユニセフ協会の活動に共感や賛同をしたり貢献を考えるのであれば、善意による寄付をおすすめします。
寄付は金額を問いませんし、1円からでも自由に金額を指定して寄付できますから、経済的に無理のない範囲で子どもの支援に貢献可能です。
ちなみに3,000円の支援で膨大な水を浄化できる浄水剤が10,000錠近く購入できたり、10,000円で栄養不良の子どもに栄養治療食が333袋支援できます。
寄付のペースは都度でもOKですし、継続的に支援したいならマンスリーサポートプログラムを選択するのもありです。
送金方法は豊富でクレジットカードなどがなくても、小さい子どもから大人まで寄付が行えます。

支援物資を選んで寄付する方法もある

具体的に何を送り支援したいか、支援物資を選んで寄付する方法もあります。
ワクチンや石鹸に治療用のミルク、園児用のギフトやテントまで幅広いですから、お金ではなく形で支援したい人も納得できると思われます。
支援は善意で行われるのが望ましいですが、例えそれが気まぐれによる寄付であっても、救われる子どもは必ずいます。
直接現地に出向いて支援する選択肢もありますが、これはハードルが高くて実際に考えるのと実践するのは大違いです。

まとめ

誰にでも務まるものではありませんし、特別な訓練を受けたり資格がなければ支援できないこともあります。
その点、寄付は非常にハードルが低くすぐにでも実践可能なので、即効性の高いやり方で子どもの支援が実現します。

 

参考リンク
「日本ユニセフ協会」ってどう?口コミや評判をまとめました。

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